就労移行支援の選び方6選!選んではいけない事業所も解説

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障害を持ちながらも就職活動がしたい方は、福祉サービスの就労移行支援を利用することができます。

ですが、就労移行支援の事業所はたくさんあり、「どれを選べば良いのかわからない」という方も多くいるはずです。自分に合った事業所を選ぶことは非常に大切なことです。

この記事では、就労移行支援の事業所の選び方や探し方の他、選ばないほうが良い事業所についても解説していきたいと思います。ぜひ最後までご覧ください。

目次

就労移行支援とは

就労移行支援とは、就労系障害福祉サービスのひとつです。

障害を持ちながらも一般就労を目指す方が、支援員から障害の配慮を受けながら就職活動を行うことができます

通所することで生活リズムが整い、基礎体力が向上するので、体力に自信がなくても心配ありません。訓練を受けることで社会人としてのマナーや集中力、専門的なスキルを習得することができます。

就労移行支援についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひご覧下さい。

就労移行支援を選ぶ6つのポイント

就労移行支援の事業所数は、全国で3,000か所以上もあります。

たくさんある事業所の中から、どの事業所が自分にとって一番合っているかを選ぶのは難しいです。

そのため事業所を選ぶときは、通いやすさや訓練内容、雰囲気など、何を重視するかを考えてみてください。重視すること全てを網羅した事業所を探し出すことができなくても、こうすることで事業所が選びやすくなります。

では、ここからは事業所の選び方を6つ紹介致しますので、ぜひ参考にしてみて下さい。

①通いやすい場所にあるかどうか

事業所が自宅から遠い場所にあると、それだけで通所が苦痛になることがあります。

自宅から遠い分、交通費が高くなったり、朝早く起きて準備をしなくてはならないなど、キツイと感じる場面が多いからです。

筆者は長時間乗り物に乗ることが苦手なので、地下鉄でも乗り換えをしなくて済む場所や、長くても15分程で着く駅にある事業所を選ぶようにしています。

事業所が通いやすい場所にあることは、継続して通所できることに繋がるのです。また、在宅での訓練を導入している事業所は遠方でも利用できる場合があります。

②自分の障害に対応しているかどうか

就労移行支援では主に、身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、難病をお持ちの方を支援しています。

ですが、事業所によっては対応していない障害の種類もあります。たとえば、身体障害をお持ちの場合は、バリアフリーの設備や車椅子での移動が可能かどうかも視野に入れましょう。

障害者手帳が入手できないグレーゾーンの方でも、医師からの意見書があれば利用できる場合もあります。

事業所の支援員は、精神保健福祉士などの資格を必ず持っているわけではありません。ですが、資格を持っていなくても訓練や日々のコミュニケーションを通して能力や特性を理解し配慮してくれます。

③訓練内容やプログラムが自分に合っているか

就労移行支援は、ビジネスマナーや挨拶だけではなく特定のスキルを習得できる事業所もあります

事業所によって学べるスキルは会計スキルやIT分野など、幅広いです。

たとえば将来プログラマーになりたい方は、プログラミングスキルが学べる事業所を選ぶなど、自分の希望に合った訓練を実施している事業所を選びましょう。

④スタッフや事業所の雰囲気

事業所の雰囲気が自分に合っていることはかなり重要です。雰囲気を把握するためには見学に参加しましょう。

筆者は静かで落ち着いている場所で作業がしたいので、事業所が騒がしかったり常に笑い声が飛び交っているような賑やかな雰囲気だと通所する気になれません。

また、支援員が不愛想だったり忙しそうで話しかけづらいと感じると、この事業所はちょっとな…となります。

同性の支援員や利用者が多い方が居心地が良いと感じることもあるので、男女比などを知っておくと良いかもしれません。

⑤職業実績、就職後のサポートは充実しているか

就労移行支援では、事業所によって特定の職種に強い場合もあります。IT系に強い事業所は、そのような企業と多くのパイプを持つことで就職しやすくなる可能性が高いです。

介護や事務、工場など、多様な職種への職業実績を持つ事業所もあります。

事業所が新しい場合は、経験が豊富なスタッフがいるかどうかや、職場開拓を積極的に行っているかどうかを確認してみましょう。

また、就職後も長く続けられるように支援員からの十分なサポートが受けられるかどうかも重要になってきます。

⑥食事提供などのサービスは充実しているか

事業所によっては食事提供を行っています。200円から300円ほどの食費で温かくておいしいご飯が食べられます。

お弁当を作ったり買ったりする手間が省けるので、食事提供はかなりありがたいサービスです。さらに無料でコーヒーや冷たいお茶が飲める事業所もあります。

また、通所にかかる交通費を助成してくれる事業所だと、経済的な負担も減らすことができるでしょう。こうした手厚いサービスも通所するモチベーションの維持に繋がります。

さらにおすすめな方法

事業所を選ぶときに、さらにおすすめな方法は以下の通りです。

  • 電話やメールフォームで訓練内容などを聞いておく
  • 気になる事業所は見比べてみる

電話やメールフォームで訓練内容などを聞いておく

見学に行く前に、電話やメールで問い合わせてみることもおすすめです。

筆者は対面だと頭が真っ白になるので、よく電話で事前に気になることは問い合わせておきます。あらかじめ情報収集しておくと、「あの質問をしておけば良かった」という状況を防ぐことができます。

また、電話口で対応してくれるのは事業所の支援員であることがほとんどなので、親切な対応かどうかや話しやすい感じかどうかを少しだけでも確かめることができるでしょう。

見学の予約も電話で受け付けている事業所が多いです。話すのが苦手で電話だと緊張してしまう方は、メールフォームで問い合わせてみて下さい。

気になる事業所は見比べてみる

気になる事業所が複数あるなどで決められない場合は、じっくり比較検討をすることをおすすめします

実際に複数の事業所を見学したり、パンフレットなどを見比べてみましょう。

また、事業所の公式サイトやSNSを見比べることでそれぞれの事業所の実態や信頼性が見えてきて、事業所を選ぶ際に役立ちます。

就労移行支援を探す3つの方法

就労移行支援の探し方は、以下の3つの方法があります。

  • インターネットで探す
  • お住まいの地域の区役所へ相談する
  • ハローワークなどの専門機関に相談する

インターネットで探す

ネット環境のある方は、自宅でできるインターネット検索がおすすめです。
「〇〇区 就労移行支援」などと検索してみると、情報が表示されます

札幌にお住まいの方は、元気さーちがおすすめです。画面が見やすく所在区を選択した検索ができて、空き状況や事業所情報がわかりやすいため、筆者も活用しています。

ですが、元気さーちは事業所によっては情報が古かったり、詳しく内容が書かれていないこともあるので注意してください。その際はGoogleなどで事業所名で検索してみると情報が出てくる場合もあります。

お住まいの地域の区役所へ相談する

お住まいの地域の区役所保健福祉課の窓口で、就労移行支援を利用したいことを相談してみましょう。
その際に、利用したい事業所の希望条件も伝えてみると、条件に合った事業所を紹介してくれるかもしれません。

インターネット上には事業所内容が詳しく書かれていないことや、古い情報しか書いていないこともありますので、より正確で新しい情報を入手することが出来ます。

ハローワークなどの専門機関に相談する

専門機関に相談することで、就労移行支援を紹介してくれます。

  • ハローワーク
  • 障害者就業・生活支援センター
  • 医療機関
  • 福祉施設・福祉相談窓口

筆者はよくソーシャルワーカーの方に相談することもあります
事業所の雰囲気や支援員の人柄などを教えてもらったり、ときには「あの事業所は信頼できる」などの情報を聞くことが出来るからです。

事業所と繋がりのある人に直接聞くことによって、事業所と自分の相性を考慮することも出来ます。

選んではいけない就労移行支援とは?

中には、選ばない方が良い特徴を持つ事業所もあります。
人によっては選んでも問題なく利用できる場合もありますが、後悔しないためにも参考にしてみて下さい。

選んではいけない就労移行支援の特徴は、以下の通りです。

  • 支援員が利用者の能力を理解していない
  • 訓練内容が単純作業ばかり
  • 支援員と利用者の仲が良すぎる

支援員が利用者の能力を理解していない

就労移行支援では様々な訓練を通して、自分の適性を判断していきます。自分の能力を知り、向いている仕事を見つけて就職することが望ましいです。

ですが、支援員が利用者の能力を理解していないことで、能力に見合っていない仕事を選んでしまうと、就職しても長続きしないことが起こります

訓練がどれくらい進んだのかを伝えても、翌日覚えていない支援員は要注意です。支援員が利用者の訓練の評価をしっかり行っていることが重要になります。

訓練内容が単純作業ばかり

訓練の内容が単純作業ばかりだと、やりがいや達成感を得ることができず、通所が苦痛になることがあります。

たとえば、ずっとタオルを畳むだけの作業を毎日行っても、「これって就職後、役に立つのかな」と疑問に感じることがあるでしょう。

専門的なスキルが学べたり、実践をどんどん行うことで成長ややりがいを感じることができる訓練だと、モチベーションが上がります。

支援員と利用者の仲が良すぎる

支援員と利用者の仲が良すぎるのも要注意です。

訓練中の大きな話し声や笑い声は、他の利用者が訓練に集中できなくなる可能性があります。

また、支援員が仲の良い利用者にだけ評価が甘くなったり、特別な扱いをするなどの問題も起こりかねません。適切な距離感が保てなくなると、支援の質が低下します。

ため口で馴れ馴れしい、過干渉な支援員がいる場合は気を付けた方がいいです。

就労移行支援の利用の流れ

就労移行支援を利用するには、まずは気になる事業所を見つけて、見学することから始めて下さい。

利用したい事業所が決まったら、お住まいの地域の区役所保健福祉課の窓口で福祉サービス受給者証の手続きを行います。

受給者証が交付されたら、事業所と契約を結び、個別支援計画を作成します。生活面、心身の状況や、事業所を利用する上での目標などを伝えましょう。いよいよ訓練が始まります。

就労移行支援の選び方のまとめ

就労移行支援の事業所はたくさんありますが、サービス内容や雰囲気、訓練内容などは事業所によって様々です。

自分は就労移行支援で何を習得したいのか、どういった仕事に就きたいのかが明確であれば、より情報収集がしやすいかと思います。

事業所を選ぶうえで、雰囲気や訓練内容はかなり重要だと感じております。

自分に合った事業所を選ぶことは持続して通所できることに繋がりますので、ぜひいろんな事業所を見比べてみてください。

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